概要
咽頭・喉頭・気管狭窄症はその病態が明らかではない非常に稀な疾患です。そのため、一つ一つの病院での症例数も少なく、現状では治療内容も施設や医療者により異なり、確立された治療法はありません。患者様の中には長い間ご病気に苦しまれている方もおられます。
また、小児の気道狭窄は小児慢性特定疾病に、先天性気管狭窄症・先天性声門下狭窄症は指定難病となっていますが、その医療支援体制は十分とは言えません。
患者様が適切な診断の元、適切な治療を受けられるようにするためには、まずは診療ガイドラインをつくらなくてはなりません。また、それと同時に支援体制を築き、整備していく必要があります。
そこで本研究班では、診療ガイドラインをつくるためのエビデンス(根拠)となるデータを集め、関連学会と協力体制を築き、情報を発信するとともに、患者様の支援体制の充実を目指します。
①全国疫学調査
全国の日本気管食道科学会認定研修施設、日本小児外科学会認定施設、日本呼吸器内視鏡学会認定施設および新生児専門医研修施設を対象に、過去5年間に治療した咽頭・喉頭・気管狭窄症患者様のデータを集積します。
②ビッグデータ解析
大規模医療データベースを用いて、咽頭・喉頭・気管狭窄症の原疾患、治療方法や予後などを調べます。
③患者レジストリ
全国の日本気管食道科学会認定研修施設、日本小児外科学会認定施設、日本呼吸器内視鏡学会認定施設、呼吸器外科学会認定施設および新生児専門医研修施設に協力をお願いして、今後治療する患者様のデータを前向きに集積します。
お問い合わせ先:airway_stenosis(at)ent.kuhp.kyoto-u.ac.jp ※ (at) は @ に置き換えて下さい.