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ビッグデータ

大規模医療データベースを用いた臨床疫学研究

京都大学社会健康医学系専攻薬剤疫学分野の川上教授の教室にて、大規模医療系データベースを用いた臨床疫学研究を行っています。

京都大学薬剤疫学分野教室ホームページ: https://kupe.med.kyoto-u.ac.jp/index.html


データベースについて

IT技術や基盤の進歩によって、医療現場における各種の情報がデータベース化されています。大規模医療系データベースとして、リアルワールドデータである診療報酬請求(レセプト)情報(企業健保400万人)、DPC情報(2400万人)、全国病院の電子カルテ由来診療情報データ(2000万人)によるデータベースを用いて研究しています。リアルワールドデータ系のデータベースとして、他に調剤薬局における調剤データベースがあります。これらの4つのデータベースの特徴を下図に示します。

(「川上浩司 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンスvol47no9(2016)pp626-629メディカルフェアーズの機能の重要性について(1)医療データベースの利活用」より抜粋)


研究内容

日々の臨床現場での疑問(クリニカルクエスチョン)を実施可能な研究デザイン(リサーチクエスチョン)としてテーマを設定し、研究を実施し論文発表しています。

これまで行った研究のテーマとして、以下のものがあります。

・気管浸潤を伴う甲状腺癌についての臨床疫学研究(1)
・甲状腺癌手術時の術中神経モニタリングの有用性についての検討(2)
・小児気管切開術についての記述疫学研究(3)

  1. Kanazawa Y, Takeuchi M, Tateya I, Omori K, Kawakami K. Clinical epidemiology of tracheal invasion from thyroid cancer in Japanese population: Functional outcomes and effect of aging. Cancer Epidemiol. 2017;50(Pt A):107-12.
  2. Mizuno K, Takeuchi M, Kanazawa Y, Kitamura M, Ide K, Omori K, et al. Recurrent laryngeal nerve paralysis after thyroid cancer surgery and intraoperative nerve monitoring. Laryngoscope. 2019;129(8):1954-60.
  3. Mizuno K, Takeuchi M, Kishimoto Y, Kawakami K, Omori K. Indications and outcomes of paediatric tracheotomy: a descriptive study using a Japanese claims database. BMJ Open. 2019;9(12):e031816.